宝石磨かざれば光なし

パールの宝石が表す意味

パールというのは欧米では女の子が最初にもらう宝石で、つまり処女が身につける宝石の意味があるのです。エリザベス1世は処女性を意味するパールの宝石を用いることで、処女懐妊の聖母マリアと自分とを結びつけ、権力を示すイメージ戦略を図ったと言われています。お抱えの占星術師をそばに置き、戴冠式の日取りを占いで決めたりもしていました。 当時のイギリスはプロテスタントに改宗し、偶像崇拝はご法度でした。カトリックならマリア様の偶像を拝むことで国民が一つになれましたが、プロテスタントにはそのようなシンボルがありませんでした。しかし、国を統一するには権力の意味を示すシンボルが必要だったので、マリア様の代わりに女王自らが処女王のイメージを打ち出して君臨したのです。 でも、これはイギリスだからできたことです。ルネサンス時代のイタリア、特にヴィネチアではパールには娼婦の意味があったからです。ギリシャ神話では性愛の女神の持ち物だとされていたので、ヴィネチア絵画では高級娼婦とパールがセットで描かれたのです。